映画『300〈スリーハンドレッド〉〜帝国の進撃〜』(ネタバレ有り)あらすじ、見所、視聴可能な動画配信サービスをご紹介!

伝説の戦闘国家スパルタクスと当時隆盛を極めたアケメネス朝ペルシアの激闘、テルモピュライの戦いをスペクタクル溢れる独創的な手法で描いて、映画界に一石を投じたザック・スナイダー監督の傑作アクション映画『300 〈スリーハンドレッド〉』(2007年)。

その続編が7年の時を経て公開。100万の大軍を前にひるむことなく勇敢に立ち向かったスパルタクスの勇者300名の死は無駄にはならなかった。彼らの誇りを受け継いだギリシアの兵は襲い来るペルシアの大軍に敢然と立ち向かう。
『シン・シティ』シリーズなどで圧倒的なハードボイルドの世界を描いたフランク・ミラーが引き続き原作を担当した本作は戦場を海に移してよりグレード・アップしたペルシアとギリシアの闘争を描きます。

登場人物紹介

テミストクレス将軍:サリバン・ステイプルトン

アテナイの執政官であり将軍を務める。かつてのペルシアの侵攻の際にはペルシアの上陸のタイミングを狙う奇襲戦法で王ダレイオスを射抜き名声を得た勇猛な戦士でもある。
100万を超えるペルシア軍と寄せ集めの自軍との戦力差を埋めるために海戦での奇襲に望みを賭ける。国家への忠誠心が高く兵士の信頼も厚い。

アルテミシア:エヴァ・グリーン

妖艶な魅力を放つペルシアの海軍指揮官。卓越した知性と容赦のない残虐さに鋭い洞察眼を兼ね備えた恐るべき女性。海の殺し屋の異名を持つ、ギリシア人であるがダレイオス王にその才能を見込まれ頭角を現す。
子供のころギリシアで酷い仕打ちを過去に受けたためにギリシアを恨んでいる。ダレイオスの死にうちひしがられるクセルクセスに神となるように進言した人物。

クセルクセス王:ロドリゴ・サントロ

ダレイオスの息子にしてペルシアの王。ダレイオスの遺言をきっかけにして復讐のために神になることを目指し神王と名乗る。
過酷な試練を経て人間性を捨て逆らうものには容赦のない冷酷無比の暴君。

ゴルゴ王妃:レナ・ヘディ

栄誉の死を至上の幸福とする戦士の国スパルタの王妃。
前作の主人公であるレオニダスの妻。
300の兵士を率いてペルシアと灼熱の門にて決戦をする夫を案じながら残された国を守る。

エフィアルテス:アンドリュー・ティアナン

ペルシアの大軍に怯えてレオニダス王を裏切りスパルタクスの敗戦を招いたせむし男。クセルクセス王によりレオニダスの剣をアテナイに届け降伏を勧告する使者に選ばれる。

作品あらすじ≪ネタバレを含みます≫

前作で描かれたスパルタクスの激闘と同じころ、ペルシアの別動隊が海路アテナイへと迫っていた。
アテナイの執政官テミストクレスはこの危機に際してギリシア各都市との会議を開きギリシア国家の団結を説くが国家の思惑はまとまらずに寡兵での出兵を余儀なくされる。
テミストクレスが集められた軍船は50隻。数千隻ともいわれるペルシア軍に対しては及ぶべくもない数字ではあった。
戦闘技術に乏しい素人の集まりである自軍が陸戦で勝つことはさらにおぼつかないとみたテミストクレスは兵士たちを叱咤して海戦に臨む。

初戦は防御を固めつつペルシアの船の弱点である船体の脇腹をつく一撃離脱戦法を取ったテミストクレスの作戦が功を奏してアテナイ側の勝利に終わる。ペルシアの海軍指揮官アルテミシアはこの敗戦に怒り戦闘を指揮した司令官を処刑。
能力の高い右腕となるような部下がいない事を嘆くが、部下の一人がその日のうちに勝利することを誓ったために怒りを収める。しかしその日の戦いもアテナイの奇襲を受けてペルシアは敗戦し勝利を確約した指揮官はテミストクレスに討たれる。

テミストクレスの力量を認めて彼と会談することを求める。会談に応じたテミストクレスはアルテミシアからこのままではアテナイに勝ち目がないことを説かれ、無条件の自由を餌にして降伏して自分の部下になるように求められるがギリシアへの忠誠を理由にテミストクレスはそれを断る。
激昂したアルテミシアはアテナイへの夜襲を決行する。

アルテミシアの夜襲は決死隊を用いた容赦のないもので、アテナイ側の奮戦も虚しく次々と船は沈められ、テミストクレスの指揮船までもが沈められる大敗を喫する。
一命をとりとめて陸地で目覚めたテミストクレスは信頼する友の最期を看取り自分の力量不足を嘆く。
同じころ灼熱の門でもスパルタクスを率いたレオニダスの部隊が敗戦(前作)しており、クセルクセスは使者を立ててアテナイに降伏を迫る。敗戦の報を受け取ったテミストクレスはスパルタクスの勇戦をギリシア各地に伝え各地が奮起することを期待しながら、サラミス諸島に参集するように要請する。
テミストクレスはサラミスでのペルシアの決戦を諸国に訴え、アテナイの市民を避難させてスパルタクスのゴルゴ王妃に協力を要請するも夫を失い悲しみの最中にあった王妃は乗り気にならない。

一方でスパルタを突破したペルシア軍は陸路から守る軍のいないアテナイを征服する。使者からギリシアの連合軍がサラミスに集結していることを聞いたクセルクセスはアテナイを征服したこともありサラミスでの海戦は不要というが、アルテミシアはその意に添わずサラミスでの決戦を断行する。
自由を守るために決死で戦へという檄に応えたギリシアの兵士はペルシアの大軍相手に正面から戦を挑み奮戦し、ついにテミストクレスは敵将アルテミシアとの一対一の決闘に持ち込む。
アルテミシアとの戦いは拮抗し相打ちになりそうなときにスパルタクスの兵を中心としたギリシア諸国の兵をゴルゴ王妃が率いて戦場に現れ戦況は一変する。テミストクレスはアルテミシアに撤退を促すがアルテミシアはそれを拒否して戦うことを選びテミストクレスにより討ち取られる。
戦場ではゴルゴ王妃のスパルタクスの部隊がペルシア軍を蹂躙していた。

作品の予備知識

当時の情勢をご存じない方には物語の大筋が掴みにくいと思われますので(アクション映画と割り切ってみるのもアリですが)簡単に当時の情勢についてご説明いたします。

この映画は紀元前499年から紀元前449年の間に三度起こったペルシア戦争の一部を描いており具体的には、紀元前481年のクセルクセス王によるギリシア侵攻について史実を基にした物語です。

あくまでもベースであるので、かなりデフォルメはされていると考えて下さい。
強力な専制国家である一枚岩のアケメネス朝ペルシアに対して当時のギリシアはいわゆる都市国家(ポリス)の連合体であり、前作のスパルタや本作のアテナイ(アテナとも)はそのギリシアに分布するポリスの一つになります。

他のポリスとしてはシラクサやテーベ、マケドニアなど何となく聞いたことのあるような都市国家があります。アテナイは海洋貿易で栄えており都市国家の内でも有力な都市ではありますが、各ポリスは文化的に多様であり互いの利害が複雑に絡んでいることで足並みが揃えにくいところでありました。現に先に上げたマケドニアなどはこの時にペルシア側についていたりもしますし、とにかくスパルタが嫌いでギリシア連合に参加せず中立を守ったポリスもあります。

また劇中では陸路でスパルタを破りアテナイを占領したペルシア軍がアルテミシア(彼女は映画オリジナルの人物だと思われます。)の暴走によりサラミス海戦に挑むように描かれてはおりますが、ペルシア戦争は地中海貿易の権益をめぐる争いでもあり、海洋の支配権は重要なものであったという事が史実ではあります。

一応ギリシアは連合していますがそれはそんなに強固な連合ではなく個々に独立した存在であること。アテナイは有力ではありますが指導的な立場というわけではないこと。この点を抑えておけばなんとなくわかりやすいのではと思います。

本作の見所・前作との違いは?

打ち寄せる波しぶきが舞い、軍船が響きを挙げてぶつかり合う戦場に飛び交う血しぶき。
崩壊し海中に沈む船。とダイナミックな戦闘描写は前作に引き続き健在。白兵戦も含めてアクションシーンの見所はたっぷりな作品です。

当時の海戦をリアルに描写されているという点は面白いと思います。
前作との大きな違いとしては男ばかりの物語であった前作に比べて敵役に女性であるアルテミシアが採用されている事でしょう。
このキャラクターはエヴァ・グリーンの体当たりの熱演もあり非常に魅力的です。またスパルタクスのゴルゴ王妃のアクションシーンもありますので全体としてかなり女性の活躍の場が増えています。

一方で海戦が主体となったために大軍同士のぶつかり合いがややわかりにくくなっていたり、前作と比べてペルシア軍の攻撃のヴァリエーションは少なくなっています。残虐なシーンが多くR18指定を避けられなかったのを逆手にとって男性が息をのむシーンも多くなっています。

日本での評価は?

日本での映画サイトを巡回すると大体5点満点で3~3.5点と映画の規模と比較しては高評価。
しかしながらレビューでは前作に比べると…という意見が目立ち。ファンを納得させる出来でも憤慨させる出来でもなかったことがよくわかります。
他の評価として目立つのはは主人公のキャラクターが弱い。エヴァ・グリーンがいろんな意味で良い。

などで特にエヴァ・グリーンへの高評価が多いようです。凡百のアクション映画とは一線を隔す作品であることは間違いがないですが、絶賛された前作には一歩劣る。
そしてエヴァ・グリーン(のいろいろなところ)を観るための映画という評価が妥当なようです。

海外の評価は?

アメリカの映画サイトIMDbでは『300〈スリーハンドレッド〉〜帝国の進撃〜』(原題300: Rise of an Empire)について約24万8千件の評価が寄せられており平均点は6.2点と高い数値になっています。
前作の評価は7.7点でアクション映画としてかなり高い数値ですので評価は落としたものの好評な作品といえます。
評価の最大数は7点で24%ついで6点が23%になっており半分の以上のレビュアーが平均よりも高く評価しています。

男性よりも女性の方が不思議な事に平均点で1%高く評価しているのは、男性の肉体美が前面に押し出されている事と女性の活躍シーンが増えたことが要因かもしれませんね。
また一番高く評価しているのは女性のティーンエージャーです。おそらく日本では逆になるのではないかと思うと面白いですね。

 ※3月5日の評価になります

キャスト情報

本作のメインキャストのお二人の略歴をご紹介します。

サリバン・ステイプルトン

主人公のテミストクレス役。
1977年生まれ。オーストラリア出身の俳優。
2010年のオーストラリアの犯罪ドラマ映画『アニマル・キングダム』のクレイグ・コディ役で大きな役ではないながらもオーストラリア映画協会最優秀助演男優賞にノミネートされて注目を浴びる。映画よりもテレビドラマが活動の中心で代表作に『ストライクバック:極秘ミッション』(2011~2015年)など。近年では『ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!』にも出演している。

エヴァ・グリーン

1980年生まれ。フランス出身の俳優・モデル
主人公の宿敵アルテミシア役
スウェーデンとユダヤ人のハーフで父親は歯科医、母親は女優。パリで演技を学び2003年に『ドリーマーズ』の主演イザベル役で映画デビューを果たす。『007 カジノ・ロワイヤル』
(2007年)ではボンドガールに選ばれる。他の代表作はティム・バートン監督の『ダーク・シャドウ』(2012年)や『300』シリーズと原作を同じくする『シン・シティ』シリーズなど。アルマーニのモデルとしても活動中。

スタッフ情報

監督:ノーム・ムーロ

1961年生まれ。イスラエル出身 映画・ドラマ監督
誰しもが前作のあまりのクオリティの高さに続投を望んだザック・スナイダー監督が『マン・オブ・スティール』の監督を務めることになっていたためにプロデューサーに移り、代役として本作の監督に抜擢された。
それまではテレビドラマの監督としてキャリアを積んでおり、本作以降は映画の監督をしていないことから制作が辛かったのかもしれない。
公平に見て単体の作品として本作は不出来ではないものの前作の魅力は半減しており、批評家からはあまり好意的に受け入れられなかった。
冷静に考えてザック監督の手法をまるまる使う訳にもいかず他にやりようがなかったのではないかと思えるので少し不憫ではある。

原作:フランク・ミラー

1957年生まれ。アメリカ出身 グラフィックデザイナー・ライター
『シン・シティ』(2005年)によって映画監督デビューを果たし高評価を得るも基本的にはデザイナー。ハード・ボイルドな作風が持ち味であり『デアデビル』などを手掛ける。
監督としては『ザ・スピリット』(2008年)で非常に『シン・シティ』と同じ様な味わいのヒーロー映画を発表して以降音沙汰は無い、たぶん映画監督業には満足したのかもしれない。
もともと『ロボコップ』シリーズで映画に関わって痛い目に遭った経験があるのも要因かも。とはいえ独自すぎるスタイリッシュな映像にはファンも多く、本作シリーズの原案も手掛けているので、どうせならミラーが監督をすれば良かった。とのたまうファンもいたりする。

脚本・制作:ザック・スナイダー

1966年生まれ。アメリカ出身 映画監督・脚本家・映画プロデューサー
簡単に説明すると“走るゾンビ”をこの世に送り出した中心人物。天才。オタクの星。2004年の『ドーン・オブ・ザ・デッド』で監督デビュー。
一躍トップレベルの監督の一人となる。
その後『300 〈スリーハンドレッド〉』『ウォッチマン』(2009年)と三作続けて高いヴィジュアル・センスを見せつける映画を公開。
2013年よりDCコミック系の作品に携わり昨年の『ジャスティス・リーグ』も彼の手によるもの。明るいちょい悪オヤジ的な風貌ながらその実態は気合の入ったオタクであり、それは『エンジェル ウォーズ』(2011年)を観れば議論の余地がない。本人を含む誰もが本作での監督を望んだがDCレーベルがマーベル・シネマティック・ユニバースに対抗する為の切り札となる道を選んだ。

『300〈スリーハンドレッド〉〜帝国の進撃〜』豆知識・トリビア

それではここで『300〈スリーハンドレッド〉〜帝国の進撃〜』のトリビアをご紹介。

実は全部CG

作中では海戦のシーンが多いですが、この海は全てCGで作られており撮影所には一滴の水もなかったそうです。
水しぶきなんかも非常にリアルですが合成のようです。技術って凄いですね。

原作はお蔵入り?

超ヒット・メイカー。フランク・ミラーがこの映画を担当しましたがその作品『Xerxes』は内容がエキゾチックすぎると判断されたために出版を見送られています。
もったいないような気もしますがビジネスは厳しいです。

史実についてのトリビア

本作のサラミス海戦では圧倒的に優勢なペルシア海軍ですが実際はギリシア船600隻対ペルシア船700隻と戦力は拮抗していました。
また軍船の設計においてもギリシアが勝っており戦力差はそれほど大きくなかったといえます。
またサラミス海戦では、陸戦では装備を購入することができない貧しい市民も船の漕ぎ手として参加することが可能だったために、戦争に参加することで得られる市民権を求めて貧しい市民が多く参加しました。
この漕ぎ手たちが市民権を得たことでアテナイを中心とした諸国家は変質していく結果を生みます。

まとめ

いかがでしたでしょうか『300〈スリーハンドレッド〉〜帝国の進撃〜』。映画史に残る一作目と比べるとやや評価は劣りますが、それでもなかなか見所の多い作品ではないかと思います。
未見の方はこれを機に鑑賞されてみてはいかがでしょうか。最後までお読みいただきありがとうございました。

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